深紅の鮮血と漆黒の闇に彩られた館

名作、人気のある作品から評価せず、私自身の独断と偏見で面白かったホラー映画を選んで、ランキング化しました。知名度が低いホラー映画がいくつかありますので、ホラー映画に飽きた方も参考にして選んでみてください。

【特集】見たことを後悔するホラー映画 アメリカ編

アメリカのホラー映画の特徴】
殺人鬼やモンスターなどの分かりやすい怪物が主人公たちに襲い掛かるものが多く、派手な効果音やグロテスクなシーンを見せることで恐怖を体感させるものが多いのが特徴。たまに日本のホラー映画のように派手な演出を抑えて、恐怖をエンタメ化せずに恐怖として描く作品もある。最近は社会問題を盛り込んだ社会派ホラーや高尚的なアートハウスホラーがトレンドになりつつある。

No. 1 テキサス・チェーンソー ビギニング

【ジャンル】
スラッシャー/スプラッター/サイコ/実話/胸糞
【STORY
住む土地に異常な執着を持つヒューイット一家は、産業が潰れてゴーストタウン化した町で、旅人や捜索に来た地元の保安官などを次々と血祭りに上げる。
【公開年】
2006年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
92分
【監督】
ジョナサン・リーベスマン
【出演者】
ジョーダナ・ブリュースター
マット・ボマー
テイラー・ハンドリー
ディオラ・ベアード
アンドリュー・ブリニアースキー
ロナルド・リー・アーメイ
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★★☆☆☆
人間が怖い度:★★★★★★★★★★
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
人体破壊描写:★★★★★★★★★☆
ゾクリとする:★★★★★★★★★★
俳優の演技力:★★★★★★★★★☆
芸術性と演出:★★★★★★★★★☆
胸糞度と不快:★★★★★★★★★★
エロティック:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【シリーズ】
1974年 悪魔のいけにえ
1986年 悪魔のいけにえ2
1990年 悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲
1995年 悪魔のいけにえ レジェンド・オブ・レザーフェイス
2003年 テキサス・チェーンソー
2006年 テキサス・チェーンソー ビギニング
2013年 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲
2017年 レザーフェイス 悪魔のいけにえ
2022年 悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ
【感想】
不朽の名作として知られている"悪魔のいけにえ"をリメイクした"テキサス・チェーンソー"の続編。牧歌的な要素やコミカルな演技などを一切排除し、ひたすら絶望的な残虐描写に徹した凶悪なホラー映画。まず、伝説的なオリジナル版に臆さず、本気で怖い映画を作ろうとする製作者の気合いを個人的には褒め称えたい。さらに名作をリブート又はリメイクしたホラー映画の中では、一番好きな作品でもある。だが、ホラー映画は余裕で見れるからと安易な気持ちで本作品を見ると、人によっては間違いなくトラウマになるだろう。知名度に関しては、オリジナル版の"悪魔のいけにえ"と比較すると本作品の方が低いのは否めないが、絶望的な恐怖を味わえることに関しては自信を持って保証したい。というわけで、極限の恐怖を御賞味あれ。

No. 2 ヘレディタリー/継承

【ジャンル】
憑依/悪魔/カルト/ドラマ/ミステリー/アートハウス
【公開年】
2018年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
127分
【監督】
アリ・アスター
【出演者】
トニ・コレット
ガブリエル・バーン
アレックス・ウルフ
ミリー・シャピロ
【ストーリー】
家長のエレンがこの世を去った後に得体の知れない何かを受け継いでしまったグラハム一家は、邪悪で忌まわしい運命に翻弄される羽目に陥る。
【シリーズ一覧】
2018年 ヘレディタリー/継承
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★★☆
オリジナル性:★★★★★★★★★★
人間が怖い度:★★★★★★★★★☆
悪魔が怖い度:★★★★★★★☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★★☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★★★
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:★★★★★★★☆☆☆
エロティック:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
「2018年で最も怖いホラー映画」と評判になり、一気に注目を集めたオカルトホラーの傑作。ホラーマニアだけではなく、批評家などの業界人からも「21世紀最高のホラー映画」と大絶賛されている。正直な感想としては、何かとんでもないものを見てしまったなという感想が真っ先に思い浮かんだ。ホラー映画としての怖さ、伏線の嵐、巧みな脚本の完成度、視覚的な恐怖、精神的な恐怖、オリジナリティ等のどれも本当に素晴らしい。あまり怖くなかったとレビューしている方をちらほら見かけるが、ホラー映画に慣れている自分は個人的には怖かった。また、解説を読めば読むほどまた見たくなってしまうという中毒性の高さも実は見所の一つである。ストーリーが非常に難解で、一回だけの鑑賞で内容を理解することは難しいため、公式での解説を読んでから再鑑賞するとより楽しめるかもしれない。ホラーマニアなら見て損はないと思うが、好き嫌いが意外と分かれる内容でもあるのだ。以上から未見の方には、過剰期待を避けてハードルを下げた状態での鑑賞を推奨したい。

No. 3 テリファー 終わらない惨劇

【ジャンル】
スプラッター/スラッシャー/ファンタジー
【公開年】
2022年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
138分
【監督】
ダミアン・レオーネ
【出演者】
ローレン・ラベラ
エリオット・フラム
デイビット・ハワード・ソーントン
【ストーリー】
ハロウィンの夜に復活した殺人鬼のアート・ザ・クラウンは、仮装した若者たちで賑わうパーティーに乗り込んで次々と若者たちを血祭りに上げる。
【シリーズ一覧】
2016年 テリファー
2022年 テリファー 終わらない惨劇
【評価】
ストーリー性:★★★★★☆☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★★☆☆☆
人間が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:★★★★★★★★★★
スプラッター:★★★★★★★★★★
ゾクゾクする:★★★★★★★★☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★☆☆☆
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:★★★★★★☆☆☆☆
エロティック:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
前作よりもさらに残虐性と冷酷さを増したアート・ザ・クラウンが全米を恐怖に陥れるスプラッターホラーの傑作。延々と繰り広げられる悪趣味な見せ場の数々に本気で激怒する又は気分が悪くなる観客が続出したことで話題になった。「本当に殺しているのではないか?」と勘違いするほどのリアルな特殊メイクを駆使した殺害シーンは、筋金入りのホラーマニアでも目を背けたくなるほど。ただ、2時間越えの長尺とファンタジー要素が本当に必要だったのかは疑問で、やや無理矢理な感は否めない。それを差し引いても多額のお釣りが出るほど怖い内容であるのは言うまでもない。百戦錬磨のホラーマニアなら楽しめるはずだ。とはいえ、本作品はアート・ザ・クラウンによる惨劇を過激な残虐描写とたっぷりの血飛沫で描いた問題作だと言っても過言ではないため、本作品の鑑賞は自己責任でお願いしたいところだ。

No. 4 Hell House LLC

【ジャンル】
幽霊/ドール/モキュメンタリー
【公開年】
2015年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
93分
【監督】
ティーブン・コグネッティ
【出演者】
ゴア・アブラムス
アリス・バク
ダニー・ベリーニ
テオドール・ブルックス
【ストーリー】
曰く付きの廃墟ホテルを活用したお化け屋敷をオープンして早々、スタッフや入場者たちが不可解な死を遂げる事件が次々と発生する。
【シリーズ一覧】
2015年 Hell House LLC
2018年 Hell House LLC II:The Abaddon Hotel
2019年 Hell House LLC III:Lake of Fire
【評価】
ストーリー性:★★★★★★☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★★★☆☆
人間が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:★★★★★★★★★★
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★★☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:★★★★☆☆☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
"REC/レック"や"呪詛"のようなファウンドフッテージ系のホラー映画の中でも上位に入るほどの怖さを誇るオカルトホラーの傑作。序盤から中盤まではお化け屋敷のスタッフたちの会話がほとんどで、怖さをあまり感じられないが、中盤以降は不安になるような雰囲気と心霊現象の連べ打ちで心臓がもたない。心臓に悪いジャンプスケアの演出は意外と少なめで、ジャパニーズホラーならではの不気味な雰囲気の演出の方が多かった。特に等身大のマネキン人形が暗闇の中に設置されているだけの演出は、鳥肌が立つほど不気味。あまりの恐ろしさに失神する観客が続出してもおかしくないはずだ。また、画面酔いに弱い人が多くて好き嫌いが分かれるファウンドフッテージ系にしては珍しく、落ち着いた画作りで丁寧に撮影するカメラワークを取り入れている点も特筆すべき点。落ち着いた画作りで丁寧に撮影するカメラワークを取り入れているというよりは、主に監視カメラの映像を繋げて編集しただけの内容であるため、画面酔いが起きやすいファウンドフッテージ系が苦手な人でも楽しめるだろう。

No. 5 死霊のはらわた

【ジャンル】
スプラッター/幽霊/憑依
【公開年】
2013年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
91分
【監督】
フェデ・アルバレス
【出演者】
ジェーン・レヴィ
シャイロー・フェルナンデス
ルー・テイラー・プッチ
エリザベス・ブラックモア
ジェシカ・ルーカス
【ストーリー】
鬱蒼とした山奥に佇む小屋を訪れた5人の男女は、地下で見つけた不気味な書物の封印を解いたことが原因で、邪悪な死霊が次々と引き起こす惨劇に巻き込まれる。
【シリーズ一覧】
1981年 死霊のはらわた
1987年 死霊のはらわた
1992年 死霊のはらわたⅢ/キャプテン・スーパーマーケット
2013年 死霊のはらわた
2023年 死霊のはらわた ライジン
【評価】
ストーリー性:★★★★★☆☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★☆☆☆☆
人間が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:★★★★★★★★★☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★★★★★★★
ゾクゾクする:★★★★★★★☆☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★☆
映像と演出力:★★★★★★★★☆☆
胸糞が悪い度:★★★★★★★☆☆☆
エロティック:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
オリジナル版の"死霊のはらわた"からコメディ要素を除いた分、痛々しさや怖さが5倍ぐらいに増えたリメイク版。オリジナル版を気に入ってる方には申し訳ないが、個人的には笑いのない純粋なホラー映画が好きで、本気で怖いリメイク版を紹介することにした。本作品にはスプラッターホラーにおける痛々しさだけではなく、オカルトホラーにおける不気味な雰囲気や怖さも詰まっていて、「怖い・痛い・胸糞」と三拍子揃った、実に良く出来たリメイク版だと思う。オリジナル版は唯一無二の存在であるため、リメイク版の評価が分かれるのは仕方ない。だが、オリジナル版を尊重しつつ、色々な要素をパワーアップさせた、新しい"死霊のはらわた"も意外と悪くないことを読者にも知ってもらえたら嬉しい。ちなみに2023年公開の"死霊のはらわた ライジング"も本作品に匹敵するほど怖くて、こちらも時間がある時に見て欲しいところだ。

No. 6 死霊館 エンフィールド事件

【ジャンル】
実話/悪魔/幽霊/憑依/ドラマ
【公開年】
2016年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
134分
【監督】
ジェームズ・ワン
【出演者】
ベラ・ファーミガ
パトリック・ウィルソン
フランシス・オコナー
マディソン・ウルフ
サイモン・マクバーニー
フランカ・ポテンテ
【ストーリー】
ホジソン一家に助けを求められた心霊研究家のウォーレン夫妻は、ホジソン一家を苦しめる恐怖の元凶を探るために彼らの家を訪問する。
【シリーズ一覧】
2013年 死霊館
2014年 アナベル 死霊館の人形
2016年 死霊館 エンフィールド事件
2017年 アナベル 死霊人形の誕生
2018年 死霊館のシスター
2019年 ラ・ヨローナ 泣く女
2019年 アナベル 死霊博物館
2021年 死霊館 悪魔のせいなら、無罪。
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★☆☆
オリジナル性:★★★★★★★★☆☆
人間が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
悪魔が怖い度:★★★★★★★★★★
幽霊が怖い度:★★★★★☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★★☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
実話から生まれた恐怖に誰もが戦慄するオカルトホラーの傑作。シリーズを重ねるごとに慣れてしまい、迫力を感じなくなるホラー映画が数多くある中で、"死霊館"シリーズは全く衰えることのない恐怖を提供してくれる作品として優れている。また、過激な残虐描写に頼ることなく、濃密な精神的恐怖を演出するジェームズ・ワン監督の並々ならぬこだわりがぎっしりと詰まっている点も異彩を放っていた。それどころか、スピンオフ作品や続編が数多く作られている中で、"死霊館"の続編に当たる本作品は、"死霊館"シリーズ屈指の怖さを味わえるという点も忘れないで欲しい。鳥肌が立つような恐怖演出の数々もありつつ、怪奇現象を通して絆の深まるエドとロレインの関係やホジソン一家の家族愛の描写も秀抜。以上のことから、ホラー映画としての怖さだけでは終わらず、ヒューマンドラマやミステリー映画の奥深さもしっかりと織り込まれていて、見応えのあるホラー映画として仕上がっていた。家族愛を盛り込んだホラー映画が好きな人は必見。

No. 7 透明人間

【ジャンル】
犯罪/社会派/サイコ/ミステリー
【公開年】
2020年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
124分
【監督】
リー・ワネル
【出演者】
エリザベス・モス
オルディス・ホッジ
ストーム・リード
オリヴァー・ジャクソン=コーエン
ハリエット・ダイア
【ストーリー】
自殺した恋人のエイドリアンが透明人間になって自分に近づいていると感じたセシリアは、見えない何かに襲われていることを友達や警察官たちに証明しようと奔走する。
【シリーズ一覧】
1933年 透明人間
2020年 透明人間
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★★☆
オリジナル性:★★★★★★★★★☆
人間が怖い度:★★★★★★★★☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:★★★★★☆☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
1933年に公開された古典的名作である"透明人間"を現代的にリメイクしたサイコホラーの傑作。ブラムハウス製作による本作品は、初公開時に全米No.1大ヒットを記録した。"ソウ"や"インシディアス"などのホラー映画で脚本を手掛けたリー・ワネルが監督を務めている。本作品の見所といえば、終始途切れない緊張感と先の読めないストーリー展開だ。とにかく始めから終わりまでずっと緊迫感が続いていて、見ているこっちは息が詰まりそうだった。良い意味で褒めている。本作品をこれから見ようと考えている方には、ネタバレや予備知識なしで翻弄されるまま楽しんで欲しいと思う。余談だが、とある人物が終盤で言い放ったセリフは、シンプルながらも深みのある表現で印象深かったのは記憶に新しい。日常生活で何かしらの目的を果たした後は、「サプライズ」を口ずさみたくなってくるだろう。

No. 8 家

【ジャンル】
幽霊/サイコ
【公開年】
1976年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
116分
【監督】
ダン・カーティス
【出演者】
カレン・ブラック
オリヴァー・リード
バージェス・メレディス
アイリーン・ヘッカート
リー・ハーコート・モンゴメリー
【ストーリー】
夏休みに格安の貸別荘で休暇を過ごすことになったロルフ一家は、叔母のエリザベスが不可解な死を遂げた日を境に、家の中に得体の知れない何かがいると感じ始める。
【シリーズ一覧】
1976年 家
【評価】
ストーリー性:★★★★★★☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★☆☆☆☆
人間が怖い度:★★★★★★★☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:★★★★★★☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★★☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★☆☆
胸糞が悪い度:★★★★★★☆☆☆☆
エロティック:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
"シャイニング"や悪魔の棲む家"と並ぶ、呪われた館を舞台にしたオカルトホラーの名作。世の中にはお化け屋敷を題材にしたホラー映画は数々あれど、本作品は"シャイニング"に匹敵するほど個人的には怖かったホラー映画でもある。本作品を気に入った理由は、自分でもよく分からないが、呪われた館の謎が解き明かされない点が意外と良かったと思う。謎を解き明かそうとする意欲がなく、鑑賞後に放り投げられたかのような感覚があるが、不親切だからこそ得られる独特な怖さが堪らないと感じるホラーマニアが出てきてもおかしくないはずだ。感覚的にはジャパニーズホラーに通じる怖さの演出が主で、ジャパニーズホラーが苦手な人には厳しいだろう。また、今までに見てきたホラー映画の中では、子供が酷い目に遭うケースは滅多になかったが、本作品に関しては違った。そのため、お化け屋敷を舞台にしたホラー映画の中では、後味の悪さは最悪と言っても過言ではない。精神的に追い詰められるホラー映画が好きな人なら見て損はないと思う。

No. 9 隣人は静かに笑う

【ジャンル】
ミステリー/ドラマ/サイコ/犯罪
【公開年】
1999年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
117分
【監督】
マーク・ペリントン
【出演者】
ジェフ・ブリッジス
ティム・ロビンス
ジョーン・キューザック
ホープ・デイヴィス
ロバート・ゴセット
メイソン・ギャンブル
【ストーリー】
大学でテロリズムの歴史を教えているマイケルは、親しくなった隣人のオリバーの素性を探るうちに、決して足を踏み入れてはいけない事実に辿り着く。
【シリーズ一覧】
1999年 隣人は静かに笑う
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★★★
オリジナル性:★★★★★★★★★★
人間が怖い度:★★★★★★★★★☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★☆
映像と演出力:★★★★★★★★★☆
胸糞が悪い度:★★★★★★★★☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
今までに見てきたどんなホラー映画よりも怖いクライムホラーの傑作。前半は怪我をした少年を助けたことがきっかけで、マイケルが隣人と仲を深めていくという、アットホームな感じの内容で怖くなかった。だが、後半になるにつれて畳み掛けるような恐怖の連続で心臓が止まるかと思った。また、"他人の秘密を暴いても幸せになれない"というメッセージが犇々と伝わってくるホラー映画でもあった。ホラー映画でよく見かける、血や内臓が飛び散る等の派手な映像はほとんどなく、どちらかといえば人間の怖さに焦点を当てているため、全体的には地味な内容である。とはいえ、地味でシリアスな内容でありながらも、ゾッとするポイントをたくさん押さえている点に感心してしまった。さらにラストは衝撃的なバッドエンドで後味も悪いはずだが、それでも映像と物語の楽しさをここまで感じさせてくれるのは流石だ。芯から震え上がらせる恐怖を是非、本作品で味わって欲しい。

No.10 キャリー

【ジャンル】
青春/超能力/リベンジ
【公開年】
1976年
【製作国】
アメリ
【上映時間】
98分
【監督】
ブライアン・デ・パルマ
【出演者】
シシー・スペイセク
パイパー・ローリー
ウィリアム・カット
ジョン・トラヴォルタ
エイミー・アーヴィング
ナンシー・アレン
【ストーリー】
学校で日常的にいじめを受けているキャリーは、初潮を迎えて動揺する中、念じることで物を動かせる超能力に目覚め始める。
【シリーズ一覧】
1976年 キャリー
1999年 キャリー2
2002年 キャリー
2013年 キャリー
【評価】
ストーリー性:★★★★★★☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★★★☆☆
人間が怖い度:★★★★★★★★★★
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★★☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★☆☆
胸糞が悪い度:★★★★★★☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
幸福の頂点から地獄へと叩き落されたキャリーがテレキネシスの能力に覚醒する様子を描いたサイキックホラーの傑作。オープニングからラストまで、恋する乙女、母やクラスメイトにいじめられて悲しむ少女、怒りが爆発した女性など、劇中ではシシー・スペイセクが卓越した演技を見せてくれた。脳に焼きつくほどの圧倒的でパワフルな演技力で、その演技力に脱帽するばかり。今までに色々なホラー映画を見てきたが、パワフルな演技力を放つ女優はなかなかいないかもしれない。キャリーのお母さんを演じたパイパー・ローリーの怪演もなかなか怖かった。役者たちの演技力だけではなく、映像や演出にも力が入っていて、その辺も見応えがある。最大の見所といえば、クライマックスのパーティーでの地獄絵図だろう。ホースが宙を舞う、大火事になる、電気ショックが発生する等のテレキネシスによる惨殺シーンは多くの視聴者にトラウマを植え付けたに違いない。このように言葉には言い表せないほどの魅力が本作品にはたくさん詰まっていて、ホラーファンなら1度は見ておいて損はない傑作だと思う。

《その他:ランクインしなかったけど怖いホラー映画》
Headless(2015)、V/H/S ネクストレベル(2013)、エクソシスト(1973)、マリグナント 狂暴な悪夢(2021)、ミラーズ(2008)、フロム・ビヨンド(1986)、ヒルズ・ハブ・アイズ(2006)、エルム街の悪夢1984)、フッテージ(2012)、サイレンス(2016)、マウス・オブ・マッドネス(1994)、イット・フォローズ(2014)など。