深紅の鮮血と漆黒の闇に彩られた館

名作、人気のある作品から評価せず、私自身の独断と偏見で面白かったホラー映画を選んで、ランキング化しました。知名度が低いホラー映画がいくつかありますので、ホラー映画に飽きた方も参考にして選んでみてください。

【特集】見たことを後悔するホラー映画 韓国編

【韓国のホラー映画の特徴】
韓国映画ならではの重々しい空気感や容赦ない暴力描写が絡み合っている作品が多い。また、社会のダークな部分や負の側面を描きながらもエンターテイメント性が高いことも特徴。とはいえ、韓国は日本の隣に位置している国のため、日本の影響を大きく受けたと思われるような心霊ホラーもたくさん製作されている。

No. 1 箪笥

【ジャンル】
幽霊/サイコ/ドラマ/ミステリー
【公開年】
2003年
【製作国】
韓国
【上映時間】
114分
【監督】
キム・ジウン
【出演者】
イム・スジョン
ムン・グニョン
ヨム・ジョンア
キム・ガプス
【ストーリー】
長い入院生活を終えたスミとスヨンの姉妹は、人里離れた田舎に佇む実家に帰って来るが、そこで得体の知れない何かを目の当たりにする。
【シリーズ一覧】
2003年 箪笥
2009年 ゲスト
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★☆☆
オリジナル性:★★★★★★★★★★
人間が怖い度:★★★★★★★☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:★★★★★★☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★★☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★☆
胸糞が悪い度:★★★★★★☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
韓国でオープニング週動員新記録を打ち立てる大ヒットを記録したコリアンホラーの名作。アジアンホラーならではの陰湿な雰囲気、いつ何が起きるか分からない恐怖などが映画全体を覆っていて、見終わった後は良い意味で疲れた。ネタバレ厳禁の内容のため、たくさんは書けないが、スクリーンに映し出されているシーンのほとんどが「実はこういうことだった…」と見終わった後にいくつかの伏線に気付く。そして、最後の最後に鳥肌が立つ展開と結末には様々な見解がなされている件があり、ホラー映画としての怖さだけではなく、ミステリー映画としての醍醐味もあり、一粒で二度美味しい内容になっている。可愛い姉妹に隠された秘密は何なのか、タイトルにもなっている箪笥にはどんな意味が込められているかを予備知識なしで見ていただきたい。

No. 2 オオカミ狩り

【ジャンル】
スプラッター/アクション/サバイバル/突然変異/犯罪
【公開年】
2022年
【製作国】
韓国
【上映時間】
122分
【監督】
キム・ホンソン
【出演者】
ソ・イングク
チャン・ドンユン
ソン・ドンイル
チェ・グィファ
パク・ホサン
チョン・ソミン
【ストーリー】
旧日本軍が開発した人間兵器がある出来事で蘇ったことで、貨物船内が阿鼻叫喚の地獄絵図と化す中、囚人や警察官たちは生死を賭けたサバイバルを繰り広げる。
【シリーズ一覧】
2022年 オオカミ狩り
【評価】
ストーリー性:★★★★★★☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★★☆☆☆
人間が怖い度:★★★★★★★☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:★★★★★☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★★★★★★★
ゾクゾクする:★★★★★☆☆☆☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★☆
映像と演出力:★★★★★★★★★☆
胸糞が悪い度:★★★★★★☆☆☆☆
エロティック:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
視界を赤く染める鮮血の血生臭さに戦慄するスプラッターホラーの傑作。目を覆いたくなるほどの血飛沫とゴア描写の連続で、見終わった後は疲労感が半端なかった。良い意味で褒めてる。容赦ない残酷描写で話題の"哭悲/Thdm Sadness"や"テリファー 終わらない惨劇"に匹敵するほどの血生臭い映画として語り継がれていてもおかしくない。ストーリーは船上という閉鎖空間で犯罪者と怪物がバトルロイヤルを繰り広げるという内容で、"ザ・グリード"や"ゴーストシップ"と似ていて、良くも悪くも王道的で新鮮味に欠けると思う。だが、後半からは予想の斜め上をいく展開が多くて、最後まで飽きずに見ることができた。血で染まり続けるスクリーンを最後まで直視する覚悟ができている人なら思う存分楽しめるだろう。

No. 3 ビー・デビル

【ジャンル】
リベンジ/胸糞/実話
【公開年】
2010年
【製作国】
韓国
【上映時間】
115分
【監督】
チャン・チョルス
【出演者】
ソ・ヨンヒ
チ・ソンウォン
パク・チョンハク
ペク・スリョン
ペ・ソンウ
イ・ジウン
【ストーリー】
ソウルで働く独身のヘウォンは、抱えている様々な問題を忘れるために小さい頃に暮らした島へ向かうが、そこで住民から奴隷のように扱われている幼馴染のボクナムと再会する。
【シリーズ一覧】
2010年 ビー・デビル
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★☆☆☆☆
人間が怖い度:★★★★★★★★★☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★★★★☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★☆☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★☆
胸糞が悪い度:★★★★★★★★★☆
エロティック:★★★☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
人間の根底にある闇の部分を抉り出したバイオレンスホラーの傑作。本作品を見る前は、残虐シーンに力を入れただけの単純なリベンジムービーだという先入観を持っていた。だが、実際に見てみると単純に残虐シーンだけを楽しむリベンジムービーではないということが分かった。登場人物の心理に重きを置いたヒューマンドラマ、哲学的で内省的な洞察を与えるといった部分もある。これらの要素が上手い具合に溶け込んでいるおかげで、深みのあるリベンジムービーとして仕上がっているようにも感じた。そして、欲望を満たすだけの加害者や復讐に走る被害者よりも恐ろしいのは、もしかしたら傍観者なのかもしれない。色々考えさせられる内容の映画だった。とはいえ、壮絶な復讐や目を覆いたくなるほどの暴力描写、胸糞展開などの精神的に厳しいシーンが非常に多い内容でもあるため、視聴の際には注意が必要。それでも本作品を通して何かに気づかされることが多くて、見応えのあるホラー映画だったと思う。

No. 4 哭声 コクソン

【ジャンル】
悪魔/憑依/新感覚/摩訶不思議/ミステリー
【公開年】
2016年
【製作国】
韓国
【上映時間】
156分
【監督】
ナ・ホンジン
【出演者】
クァク・ドウォン
ファン・ジョンミン
キム・ファンヒ
チャン・ソヨン
チョン・ウヒ
國村隼
【ストーリー】
平和な村に正体不明のよそ者が住み着いて以来、村人が自身の家族を殺害する事件が続発する中、警察官のジョングは、家族を守るためによそ者の素性を明かそうと奔走する。
【シリーズ一覧】
2016年 哭声 コクソン
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★★★
オリジナル性:★★★★★★★★★★
人間が怖い度:★★★★★★★★★☆
悪魔が怖い度:★★★★★★★☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★★☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:★★★★★★☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
怖いと分かっていても目が離せなくなるほどの心理戦と最後まで読めない展開に翻弄されるコリアンホラーの傑作。ホラー映画として文句なしの仕上がりでありながら、更にジャンルを越境する衝撃的な映像と展開まで用意されていて、最後までずっと目が離せなかった。あらゆるジャンルを行き交う独創性だけではなく、考察しがいのある深い結末や不気味な黒魔術師を演じる國村の怪演などの見所もたくさんある。"マリグナント 狂暴な悪夢"のように色々なジャンルを飛び移り延々と転げ落ちていく展開が好きな人ならかなり楽しめると思う。ただ、ハッキリしない結末が苦手な人にはオススメしにくいという点があることも忘れないで欲しい。

No. 5 真夜中の管理人

【ジャンル】
幽霊/憑依/サイコ/ドール/モンスター/オムニバス
【公開年】
2021年
【製作国】
韓国
【上映時間】
106分
【監督】
チョ・バルン
【出演者】
パン・ソンジュン
キム・ホンパ
キム・ボラ
イ・チャンフン
キム・ジェファ
ソ・ヒョヌ
【ストーリー】
スランプに陥ったホラー漫画家のジウは、新しい着想を求めるために幽霊が出るという噂のあるマンションを訪問するが、そのマンションは決して足を踏み入れてはいけない場所であることに気付き始める。
【シリーズ一覧】
2021年 真夜中の管理人
【評価】
ストーリー性:★★★★★★☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★☆☆☆☆
人間が怖い度:★★★★★☆☆☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:★★★★★☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:★★★★★☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★☆☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★☆☆
映像と演出力:★★★★★★★★☆☆
胸糞が悪い度:★★★★☆☆☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
湿気混じりの不快な空気が画面越しに伝わってくるオムニバスホラーの良作。無機質なコンクリートマンションと得体の知れない何かが本作品をより不気味に仕上げている。どのエピソードもインパクトのある恐怖で楽しめるが、個人的に楽しめたのは「既婚者と不倫している女性」と「友人の家のあちこちにカビが生えている」の2つのエピソード。他のホラー映画ではなかなか見かけないような斬新な恐怖演出に目を奪われたからだ。また、日本のオムニバス形式のホラードラマとして有名な"世にも奇妙な物語"をさらに怖くした感じになっていて、より怖い話を求めている人にはオススメだと思う。

No. 6 コンジアム

【ジャンル】
幽霊/モキュメンタリー
【公開年】
2018年
【製作国】
韓国
【上映時間】
95分
【監督】
チョン・ボムシク
【出演者】
ウィ・ハジュン
パク・ジヒョン
パク・ソンフン
イ・スンウク
ムン・イェウォン
オ・アヨン
【ストーリー】
心霊動画チャンネルの企画でコンジアム精神病院の廃墟に来た7人のYouTuberたちは、遊び半分で病院内を探索していくうちに、想像を絶する恐怖に遭遇する。
【シリーズ一覧】
2018年 コンジアム
【評価】
ストーリー性:★★★★★☆☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★☆☆☆☆☆☆
人間が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:★★★★★★★★☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★☆
胸糞が悪い度:★★★★☆☆☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
曰く付きの廃病院の中をひたすら逃げ回るしかないYouTuberたちの恐怖が臨場感たっぷりに描かれたジェットコースター感覚のオカルトホラー。不穏な空気が漂う廃病院を舞台として選んだのは良いが、ジャパニーズホラー特有のおどろおどろしさをあまり感じなかった。ジャンプスケア演出を多用した遊園地のお化け屋敷といった感じの内容で、ゾクゾクするような怖さというよりはドキドキするような怖さに近かった。個人的にはすごく怖いとまではいかなかったが、適度な怖さを味わいたい人にはちょうどいいホラー映画だと思う。ただ、本作品と似ている洋画の"グレイヴ・エンカウンターズ"はそこまで怖くなかったということから、本作品はファウンドフッテージ系のホラー映画の中では比較的、怖い部類に入るだろう。臨場感のあるホラー映画が好きな人は必見。

No. 7 殺人鬼から逃げる夜

【ジャンル】
サバイバル/サイコ
【公開年】
2021年
【製作国】
韓国
【上映時間】
103分
【監督】
クォン・オスン
【出演者】
チン・ギジュ
ウィ・ハジュン
パク・フン
キル・ヘヨン
キム・ヘユン
【ストーリー】
聴覚障害を持つギョンミは、人気のない路地裏で殺人鬼のドシクが犯行に及んでいる姿を目撃したことが原因で、彼から命を狙われる羽目に陥る。
【シリーズ一覧】
2021年 殺人鬼から逃げる夜
【評価】
ストーリー性:★★★★★★☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★★☆☆☆
人間が怖い度:★★★★★★★★★★
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★★☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:★★★★★★★★☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
感情に任せて他人の命を奪う殺人鬼を描いた恐怖と途切れない緊張感が秀逸なサイコホラー。冷酷な殺人鬼と耳の聞こえないギョンミのスリリングな攻防戦やサイコホラーとしての出来も勿論良かったが、耳の聞こえないギョンミのように障害を持った人々がどれだけ社会的に生き辛いかという、社会派のメッセージが込められているようにも読み取れて、良い意味で韓国らしい映画だと思った。また、突っ込み所満載なストーリー展開が所々にあるものの、それも含めての全体的なB級テイストに仕上げた部分が、本作品の巧いところというのもポイントになっている。中弛みしないスピード感が絶妙、最後まで緊張感を途切らせずに楽しませてくれるといった内容のホラー映画が好きな人なら楽しめるだろう。

No. 8 ザ・コール

【ジャンル】
SF/サイコ/ミステリー
【公開年】
2020年
【製作国】
韓国
【上映時間】
112分
【監督】
イ・チュンヒョン
【出演者】
パク・シネ
チョン・ジョンソ
【ストーリー】
異なる時代に生きるソヨンとヨンスクは、1つの電話で繋がったことがきっかけで、それぞれの運命が狂い始める事態に直面する。
【シリーズ一覧】
2011年 恐怖ノ黒電話
2020年 ザ・コール
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★★★
オリジナル性:★★★★★★★★★☆
人間が怖い度:★★★★★★★☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★☆☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★★
映像と演出力:★★★★★★★★★★
胸糞が悪い度:★★★★★★★☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
未来を思い通りに変えるサイコパスに立ち向かうが、相手が余りにも賢すぎて主人公のソヨンに同情すら覚えてしまうサイコホラーの傑作。Netflix配信限定のホラー映画は微妙な出来の作品が多い中、本作品は劇場未公開なのが勿体ないと思うぐらい、クオリティの高い映画だった。ホラー映画ならではの不穏な空気感だけではなく、SF映画ならではのタイムパラドックスや家族愛を描いたドラマ、ミステリー映画顔負けの二転三転するストーリーなどもあり、エンターテイメント性の高いホラー映画として楽しめた。このように語り尽くせないほどの魅力がたくさん詰まっていて、韓国映画の底力を見せつけられた。王道的なホラー映画に飽きた人や独創的なエッセンスが凝縮されたホラー映画が好きな人には刺さるかもしれない。

No. 9 消された女

【ジャンル】
犯罪/実話/ミステリー
【公開年】
2016年
【製作国】
韓国
【上映時間】
91分
【監督】
イ・チョルハ
【出演者】
カン・イェウォン
イ・サンユン
チェ・ジノ
チ・デハン
チョン・ミニ
【ストーリー】
TV番組のプロデューサーとして務めているナムスは、精神科病院の火災事件を追跡していくうちに、精神科病院に強制入院させられたスアが書いた日記を発見する。
【シリーズ一覧】
2016年 消された女
【評価】
ストーリー性:★★★★★★★★★☆
オリジナル性:★★★★★★★★☆☆
人間が怖い度:★★★★★★★★★☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★★☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★☆☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★★☆
映像と演出力:★★★★★★★★★☆
胸糞が悪い度:★★★★★★★☆☆☆
エロティック:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
患者本人の同意がなくても、精神科医1人の診断と保護者2人の同意があれば対象者の強制入院を実行することができる法律の恐ろしさを描いたサスペンスホラーの良作。実在した事件を基にした映画である。本作品を見終わった後は、人権を無視した事が実際に行われていたことに対して開いた口が塞がらなかった。また、人間の狂気を描いたサイコホラーとしての怖さだけではなく、二転三転するストーリーもあって、最後まで飽きさせない作りになっていた。真相が明らかになって物語が終わりを迎えようとしていた終盤で全てがひっくり返る衝撃のラストにも戦慄した。犯人や結末に関しては、勘のいい人やミステリー映画をたくさん見てきた人なら途中で分かってしまうかもしれないが、ミステリー映画をあまり見ない人からしたら展開の読めないスリラー映画として純粋に楽しめると思う。

No.10 ホワイト

【ジャンル】
幽霊/ミュージカル
【公開年】
2011年
【製作国】
韓国
【上映時間】
106分
【監督】
キム・ゴック
キム・ソン
【出演者】
ハム・ウンジョン
ファンウ・スルヘ
チン・セヨン
ピョン・ジョンス
【ストーリー】
「ホワイト」のメインボーカルになったメンバーが次々と悲惨な事故に巻き込まれていく中、リーダーとして責任を負っていたウンジュは、「ホワイト」という歌に残酷な呪いが絡んでいることを直感する。
【シリーズ一覧】
2011年 ホワイト
【評価】
ストーリー性:★★★★★★☆☆☆☆
オリジナル性:★★★★★★★★☆☆
人間が怖い度:★★★★★★☆☆☆☆
悪魔が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
幽霊が怖い度:★★★★★★★☆☆☆
怪物が怖い度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スプラッター:★★★☆☆☆☆☆☆☆
ゾクゾクする:★★★★★★★☆☆☆
俳優の演技力:★★★★★★★★☆☆
映像と演出力:★★★★★★★★☆☆
胸糞が悪い度:★★★★★☆☆☆☆☆
エロティック:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【感想】
売れないアイドルグループが古いテープを発見したことにより、様々な怪異に襲われる様子を描いたアイドルホラーの良作。設定や舞台は清水監督の"ミンナのウタ"に似ている。"ミンナのウタ"より前に作られたホラー映画のため、オリジナリティに関しては本作品の方が上である。ただ、ホラー映画としての怖さやストーリー展開は"ミンナのウタ"の方が上だと思う。とはいえ、どちらの作品にもそれぞれ違った良さがあり、時間がある時に両方の作品を見比べて欲しい。ちなみに本作品はメインボーカルのポジションを狙うことしか考えていないアイドルたちの醜い競争や怨霊による呪いといった、幽霊と人間の両方とも怖い内容になっていて、かなり見応えはあった。さらに韓国映画ならではの捻りの効いたストーリー展開と華やかな芸能界の裏の愛憎劇もあって、アイドルホラーにしてはなかなか攻めている内容でもあると感じた。コリアンホラーの隠れた名作を発掘している人にはかなりオススメ。

《その他:ランクインしなかったけど怖いホラー映画》
新感染 ファイナル・エクスプレス(2016)、黒い家(2007)、かくれんぼ(2013)、チェイサー(2008)、失踪(2009)、悪魔を見た(2010)、鬘(2005)、絶対クリックしてはいけない動画(2012)、人形霊(2004)、記憶の夜(2017)など。